サンプルの[Multiple.sio]を開いてシミュレーションを実行してください。( LZH形式の圧縮ファイルがダウンロードできます。)
「複数選択1」は[IN1]と[IN2]の論理積(「さらに」を選択)をとっています。「複数選択2」は論理和(「または」を選択)です。
[OUT1] は「複数選択1」をONにして「ONの条件」にした場合です。OUT1 = IN1 and IN2 となっています。
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[IN1] と [IN2] が両方ONしたとき 出力がONします。 |
[OUT2] は「複数選択1」をOFFにして「ONの条件」にした場合です。OUT2 = /IN1 and /IN2 となるのが分ります。
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[IN1] と [IN2] のどちらかがONしたとき 出力がOFFします。 入力反転状態の「または」を選択した状態です。 |
[OUT4] は「複数選択2」ををONにして「ONの条件」にした場合です。OUT4 = IN1 or IN2 となっています。
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[IN1] と [IN2] のどちらかがONしたとき 出力がONします。 |
[OUT5] は「複数選択2」をOFFにして「ONの条件」にした場合です。OUT5 = /IN1 or /IN2 となるのが分ります。
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[IN1] と [IN2] が両方ONしたとき 出力がOFFします。 入力反転状態の「されに」を選択した状態です。 |
「ONの条件」や「OFFの条件」に「複数選択」を指定した場合、注意する点があります。
それはこの文章を書いている時点(2022-02-12)では「取扱説明書 Rev3.53」には書かれていません。
「複数選択」をOFFにして条件にした場合、「複数選択」の出力が否定されるのではなく、入力が否定されます。
入力がインバーティングするので [OUT2] はNORに、[OUT5] はNANDになります。
[FLAG1] は [IN1] と [IN2] の論理積( 「さらに」を選択 )をとっています。[FLAG2] は論理和( 「または」を選択 )です。
[OUT8] は [FLAG1] をONにして「ONの条件」にした場合です。OUT8 = IN1 and IN2 となっています。
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[IN1] と [IN2] の両方がONしたとき 出力がONします。 |
[OUT9] は [FLAG1] をOFFにして「ONの条件」にした場合です。OUT9 = /( IN1 and IN2 ) となっています。
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[IN1] と [IN2] が両方ONしたとき 出力がOFFします。 |
[OUT11] は [FLAG2] をONにして「ONの条件」にした場合です。OUT11 = IN1 or IN2 となっています。
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[IN1] と [IN2] のどちらかがONしたとき 出力がONします。 |
[OUT12] は [FLAG2] をOFFにして「ONの条件」にした場合です。OUT12= /( IN1 or IN2 ) となっています。
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[IN1] と [IN2] のどちらかがONしたとき 出力がOFFします。 |
出力の「ONの条件」や「OFFの条件」に [FLAG] を指定した場合は、特に意識する必要はありません。
[FLAG] をOFFにして条件にした場合、[FLAG] の値(演算結果)を否定します。
出力がインバーティングするので [OUT9] はNANDに [OUT12] はNORになります。
サンプルの[T-FF_DiffType.sio] を開いてシミュレーションを実行してください。( LZH形式の圧縮ファイルがダウンロードできます。)
このサンプルはトリガ信号を微分化しています。([FLAG1]/[FLAG2])[OUT1] はトリガの立上りで出力を反転させます。
[OUT1] の「ONの条件」を見ると、出力がOFFのときトリガがONすると出力NOをラッチします。そのま ま「OFFの条件」に目をやると、
[OUT1] がONの時、トリガがONすると [OUT1] をOFFするよう書かれています。このままでは永遠に [OUT1] はONし ないように思いますが、
実際はONします。
このような事から、「ONの条件」を評価 ⇒ 内部フラグを操作 ⇒ 「OFFの条件」を評価 ⇒ 内部フラグを操作 ⇒ 内部フラグを出力に代入
という工程を踏んでいると推測されます。
「ONの条件」「OFFの条件」は、まず内部フラグを操作して、その結果を出力に書出している。
SiOの「ONの条件」をPLCでエミュレートしてみました。日頃PLCを使っている方はこれを見ていただくと理解できると思います。
PLCのコードをPDFで表示します。SiO エミュレータ
PLCのコード(キーエンス)がダウンロードできます。SiOエミュレータのPLCプログラム
「1-3.」で使ったサンプルプログラムをみると「ONの条件」が成立した後、「OFFの条件」が成立するまで [OUT1] はラッチしていま す。
わざわざ「ONの条件」に自分自身との論理和を入れなくてもよいのです。
SiOのデバイスはセットラッチデバイスです。自分自身を入力にフィードバックする必要が無くラッチしてくれます。
この仕様のため入力条件を簡素化できます。
その他、「ONの条件」に「すると」を選択した場合は、立ち上がり微分入力になります。